慢性期完全脊髄損傷に対する複合治療研究成果の論文掲載に関するお知らせ
2023-02-01 · Kringle Pharma, Inc. · original kringle-pharma.com ↗
2023 年2月1日 各 位 会社名 クリングルファーマ株式会 社 住所 大阪府茨木市彩都あさぎ七丁目7番 15 号 彩 都 バ イ オ イ ン キ ュ ベ ー タ 207 代表者名 代表取締役社長 安 達 喜 一 (コード番号:4884 東証グロース) 問 い 合 わ せ 先 取 締 役 経 営 管 理 部 長 村上浩一 TEL.072 -641 -8739 慢性期完全脊髄損傷に対する複合治療研究成果の論文掲載に関するお知らせ 当社と学校法人慶應義塾(理事長:伊藤公平、以下「慶應義塾大学」)で進めております慢性期完全脊 髄損傷に対する複合治療に関する共同研究の成果が、2023 年1月 26 日に国際学術雑誌「Biomaterials (バイオマテリアルズ)」のオンライン版に論文掲載されました。 当社は、 現在、 脊髄損傷急性期患者を対象に組換えヒトHGF タンパク質(以下「HGF」)を投与する第Ⅲ 相臨床試験を実施すると共に、2021 年2月10 日付け当社プレスリリースの通り、慶應義塾大学医学部生 理学教室 岡野栄之教授及び同大学医学部整形外科学教室 中村雅也教授と新規の脊髄損傷治療に関する 共同研究(以下「本研究」 )を並行して進めてまいりました。 本研究では、慶應義塾大学が保有するiPS 細胞由来神経幹/前駆細胞と当社が開発するHGF 及びスキャ フォールド(足場基材)の併用療法により、脊髄の神経線維を切断した完全脊髄損傷モデル動物の慢性期 において、 新たな神経回路の構築による運動機能と排尿機能の回復に世界で初めて成功しました。 本研究 成果に基づき、2022 年3月11 日付け当社プレスリリースの通り、当社は慶應義塾大学と共同で特許出願 を行っております。今回、論文として掲載された本研究成果は、 これまで最も回復が困難であると考えら れていた慢性期の完全脊髄損傷に対する革新的な治療法の確立につながる重要な一歩となり、脊髄損傷 を受傷してから時間が経過しても、運動機能の回復を見込める可能性が広がることになります。 本研究成果の詳しい内容につきましては、慶應義塾大学医学部による2023 年2月1日付けプレスリリ ースをご参照ください。 https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2023/2/1/230201-1.pdf なお、本件による2023 年9月期の業績予想への影響はございません。 【論文】 英文タイトル:Microenvironmental modulation in tandem with human stem cell transplantation enhances functional recovery after chronic complete spinal cord injury タイトル和訳:ヒ ト幹細胞 移植を併用した脊髄微小環 境制御が慢性期完全脊髄損 傷後の機能改善を促進する 著者名:橋本将吾、名越慈人*、篠﨑宗久、中西勝之、柴田峻宏、河合桃太郎、北川剛裕、吾郷健太郎、 鎌田泰裕、安武かおり、古家育子、安藤吉成、蓑田亜紀子、信藤知子、芝田晋介、松本守雄、 中村雅也、岡野栄之*(*責任著者) 掲載誌:Biomaterials(オンライン版) DOI:10.1016/j.biomaterials.2023.122002 HGF(Hepatocyte Growth Factor, 肝細胞増殖因子)について HGF は、 成熟肝細胞の増殖を促進する因子として発見された生理活性タンパク質であり、 その後の研究 から細胞増殖のみならず、細胞運動促進、抗細胞死、 形態形成誘導、血管新生など様々な組織・臓器の 再生と保護を担う多才な生理活性を有することが明らかにされました。 HGF は神経保護作用や軸索伸展作用も有し、 神経難病とされる脊髄損傷に対する薬理効果は、 慶應義塾 大学医学部生理学教室 岡野栄之教授及び整形外科学教室 中村雅也教授らのグループの研究により明ら かにされています。新たな脊髄損傷治療薬として、HGF への期待が高まっています。 iPS 細胞由来神経幹/前駆細胞について ヒトiPS 細胞(人工多能性幹細胞) に由来し、 未分化な状態を保ったまま増殖することが可能な自己複 製能と、 中枢神経系を構成する3系統の細胞 (ニューロン、 アストロサイト、 オリゴデンドロサイト) へ と分化できる多分化能を併せ持つ細胞です。 現在、 慶應義塾大学病院において、 「亜急性期脊髄損傷に対する iPS 細胞由来神経前駆細胞を用いた再 生医療」 の臨床研究が実施されております。 詳細は、 同大学による2022 年1月14 日付けプレスリリース をご参照ください。 https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2022/1/14/220114-1.pdf 脊髄損傷について 脊髄の外傷による損傷のことで、 受傷原因は平地転倒 ・交通事故 ・ 転落などの順に多いとされています。 近年は、 人口の高齢化に伴い、 転倒による受傷が増加傾向にあります。 国内では、 年間に約6千人の脊髄 損傷患者が発生しており、慢性期までを含めた患者総数は10~20 万人と言われています*。 適切な初期治療と専門的なリハビリテーションにより一定の回復が望めますが、運動麻痺や筋の痙性、 拘縮、 知覚麻痺、 体幹内臓機能不全(膀胱直腸障害、 発汗体温調節機能障害、 内臓機能低下、 呼吸機能低 下)などの複合した重度の後遺障害が残る場合が多く、治療薬の開発が強く望まれています。 *出典:Miyakoshi N et al. Spinal Cord 2021 Jun;59(6):626-634. 坂井宏旭ら「わが国における脊髄損傷の現状」(2010) クリングルファーマ株式会社について https://www.kringle-pharma.com/ 当社は「難治性疾患治療薬の研究開発を行い、 難病に苦しむ患者さんに対して画期的な治療手段を提供 し、 社会に貢献すること」 を企業理念とし、希少疾病を対象にHGF タンパク質医薬品の自社開発を推進す るバイオベンチャー企業です。 現在、当社が有するHGF タンパク質医薬品の開発パイプラインでは、脊髄損傷急性期を対象とする開発 と、 声帯瘢痕を対象にした開発の2 つのいずれもが、 それぞれ医薬品開発の最終段階である第Ⅲ相臨床試 験に進んでおります。 当社は、HGF タンパク質性医薬品の社会実装を通じて新たな価値を創造し、 人々の健康と幸せに貢献し てまいります。 以上
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