前回『CBS9106/SL-801の近況と「競合」抗癌剤の承認獲得』で近況を報告した直後の8月2日、Stemline社から同社第2四半期報告が公表され、それと前後して同社ウェブサイトも更新されました。今回のブログでは、それらの当社参考訳(若干の意訳が含まれています)をお届けします。基本的には既知の情報ばかりですが、ところどころに耳新しい情報も加わっています。 第2四半期報告https://www.bloomberg.com/press-releases/2019-08-02/stemline-therapeutics-reports-second-quarter-2019-financial-resultsStemlineは、XPO1可逆的阻害剤SL-801 (felezonexor)を含む複数の臨床試験段階パイプラインの開発を継続しています。臨床第1相試験データのアップデート報告は、近日開催される(キャンバス注:2019年9月27日から10月1日にスペイン・バルセロナで開催されます)ESMO2019総会のプレゼンテーションに選ばれました。ウェブサイトSL-801SL-801は、構造的に新規の低分子経口剤で、固形癌と血液癌の両方に関与する核輸送蛋白質エクスポーチン-1(XPO1)の可逆的阻害剤です。前臨床試験段階では、広範囲の固形癌および血液癌に対してin vitroおよびin vivoの抗腫瘍活性を示しました。SL-801はXPO1に可逆的に結合する可能性があり、このことは、副作用の軽減やセラピューティックインデックス(治療指数:作用と副作用の間の幅)の最適化に寄与すると思われます。現在は、SL-801単剤の多施設臨床第1相(用量漸増)が進行性固形癌を対象として進められています。XPO1のバックグラウンドXPO1は、多くの主要な癌抑制蛋白質および発癌性細胞増殖調節因子の核外輸送を調節する蛋白質です。多くの癌で、XPO1の過剰発現と、それが癌の進行や患者の予後不良に関連していることが報告されています。またXPO1の阻害は、癌抑制機能および適切な細胞周期調節を回復させ、癌細胞のアポトーシスをもたらすことが示されています。さらにXPO1は、固形癌および血液癌の両方において臨床的に検証された標的であることが示されています。SL-801は、in vitroおよびin vivo異種移植片実験の両方で、広範囲の固形癌・血液癌ならびに神経障害において、広範かつ強力な前臨床活性を示しました。240の癌細胞株に対するスクリーニングでSL-801は、強い抗腫瘍活性を示しました。IC50(細胞の増殖を50%阻害するために必要な濃度。一般に医薬品候補化合物においては低いほど良いとされます)は、スクリーニングした癌細胞株の21.3%で10nM未満、95.8%の細胞株で100nM未満でした。SL-801は単剤で、ヒト多発性骨髄腫のいくつかのマウス異種移植片モデル、ならびに急性リンパ芽球性白血病、非小細胞肺癌、および前立腺癌の異種移植片モデルにおいて、忍容性の高い単回投与または複数回投与で全生存期間を有意に延長し、腫瘍増殖を阻害しました。XPO1に可逆的に結合するSL-801の能力は、ヒトにおいてもセラピューティックインデックスを改善する可能性が期待されます。カンファレンスコール8月2日、カンファレンスコールとライブウェブキャスト(電話回線やインターネットを用いたリアルタイム双方向の投資家向け情報開示。当社も将来始めたいと思っています)によるミーティングがありました。投資家からの「SL-801の先行競合品であるSelinexorが承認されたことについてどう考えるか」という質問に対して、同社から「XPO1が商業的に検証された標的となったことは当社にとっても喜ばしい」という趣旨の(ちょうどキャンバスの前回のブログと同じ)回答がありました。 前の記事へ CBS9106/SL-801の近況と「競合」抗癌剤の承認獲得 次の記事へ 2019年6月期決算説明会を開催しました リンクコピー Twitter Facebook はてブカテゴリー未分類著者 河邊 拓己記事を探すカテゴリーから探す 未分類タグから探す 成長可能性説明 講演 学会発表 企業価値 競合 基礎研究 説明会 会社紹介 マスメディア報道 余談 採用 加登住 提携獲得活動 ご挨拶 臨床試験 サイエンス 河邊 質疑応答 ファイナンス 近況 適時開示 Twitter 業界知識 決算説明 学会 日比野 決算 株主価値 株主総会 臨床開発 お詫び著書から探す 加登住 眞 河邊 拓己 日比野 敏之新着記事一覧2026.06.01 最近の株価状況についてコメントします 2026.02.03 臨床試験実施予定施設への問合せはおやめください 2025.12.08 創薬バイオ企業の「提携」 2025.10.24 目標時期変更で変わったことと変わらないこと 2025.10.07 坂口先生のノーベル賞ご受賞に寄せて よく読まれている記事2026.02.03 臨床試験実施予定施設への問合せはおやめください 2024.11.20 他社のIR資料に誤記載されていました 2022.11.05 「企業価値を向上するためのファイナンス」は未だ途上です 2025.04.29 CBP501臨床第3相試験 開始申請審査の状況をお伝えします 2023.12.29 2023年のCBP501動向を振り返って 最新の活動状況を発信中 Twitter公式アカウント会社プレゼンテーション ↑
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