歯周組織再生治療剤「KCB-1D」の後期第Ⅱ相試験結果について
2007-09-28 · Kaken Pharmaceutical · original eir-parts.net ↗
2007 年 9 月 28 日 各 位 科研製薬株式会社 (証券コード 4521 東証一部) 歯周組織再生治療剤「KCB-1D」の後期第Ⅱ相試験結果について 科研製薬株式会社(本社:東京都文京区、社長:乾 四朗)は、このたび歯周組織再生 治療剤「KCB-1D」の後期第Ⅱ相試験における有効性と安全性を確認いたしました。 これを受け、 9 月 22 日に東京で開催された「日本歯周病学会50周年記念学術大会」に おいて、大阪大学大学院歯学研究科 村上伸也教授よりその結果が発表されましたので、 概要をお知らせいたします。 わが国では 40 歳以上の約 8 割が歯周病に罹患していると言われています。 進行した歯周 病患者では、 慢性的な歯肉 (歯茎) の炎症により歯を支える歯槽骨が破壊されているため、 通常「フラップ手術」と呼ばれる、歯槽骨のさらなる破壊を食い止めるための手術が施さ れますが、フラップ手術単独では失われた歯槽骨を再生させることはほとんど期待できま せん。これまで科研製薬では、フラップ手術を受ける比較的小規模の患者群(約 80 名)を 対象として前期第Ⅱ相試験を実施しており、その結果 KCB-1D が強力な歯槽骨再生力を有 していることを確認しております。 今回、これに続く用量設定試験として、より大規模のフラップ手術患者群(約 240 例) を対象に、2005 年 6 月よりプラセボを対象とした二重盲検試験を実施いたしました。フラ ップ手術時、破壊された歯槽骨部分に KCB-1D 製剤(bFGF の 0.2%、0.3%あるいは 0.4%) か、プラセボ(基剤のみ)のいずれかを投与し、その後 36 週目の歯槽骨の再生を主要評価 項目として評価しました。その結果、KCB-1D 各投与群とプラセボ群との間に有意差が認 められ、0.3%製剤が最も強い歯槽骨の再生作用を示すことを確認いたしました。 また36 週 までの安全性評価においては、特に問題点は認められませんでした。 今後、予定通り第Ⅲ相試験(検証試験)に移行 し、早期の上市を目指して開発を進めて まいります。 なお、 科研製薬では、 かねてより遺伝子組み換え技術により製造されたヒトbFGF(塩基 性線維芽細胞成長因子)を用いて、一連の再生医療医薬品の研究開発を行っております。 既に創傷治癒促進剤「フィブラスト®スプレー」の商品化に至っており、これに続き上記の 歯科領域(歯周病)に加え整形外科領域(骨折)での臨床試験を実施しております。 この件に関するお問い合わせ先 科研製薬株式会社 総務部広報グループ TEL:03-5977-5002 FAX:03-5977-5131 (別添資料) 用語説明 1. 線維芽細胞成長因子(fibroblast growth factor) 生体内に存在し、 細胞の増殖や分化の調節を行っているタンパク質の一種。皮膚、 血管、骨、軟骨といった様々な組織の形成に強く関与している細胞成長因子のひと つであり、再生医療の分野でもっとも期待されるもののひとつです。 現在までに線維芽細胞成長因子は 20 種類以上の存在が知られていますが、 科研製 薬で開発されているものは、塩基性であることから、bFGF(塩基性線維芽細胞成長 因子 -basic fibroblast growth factor-)と呼ばれています。 また、2 番目に発見されたため FGF-2 とも呼ばれています。 2. フラップ手術(歯肉剥離掻爬手術) 歯周病の病態が進んだときに行う外科的治療法のひとつ。メスで歯肉(歯茎)を 切開することにより、歯肉を歯槽骨から剥離し、歯根および歯槽骨を露出させます。 露出後、繁殖した細菌の塊(プラーク)や歯石、および炎症によりダメージを受け た歯肉などの組織を取り除いたのちに、剥離した歯肉を元の状態に戻し縫合します。
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